【討鬼伝2】攻略 碑文「方舟ノ記録」壱弐参四伍六七八九拾見つけたぜ

方舟の記録　壱

天に浮かぶ高天原と　地に栄える瑞穂の国。天地を統べる二つの国は　魂を力と為す万能の技　カラクリによって　大いに繁栄した。しかし　強大な力を手にしても　人の愚かさは変わらない。二国は競って禁忌の技に手を出し始めている。我々奇稲田機関にも指示がきた。黄泉平坂を調べ　時を越える力を手に入れろと

方舟の記録　弐

黄泉平坂から調査隊が持ち帰った情報は高天原を揺るがした。こことは全く異なる世界に存在する異界の生物。神代の時代に存在したと伝わる獣の実在が確認されたのだ。それはカラクリと同じく魂を力と為し　万物の法則を捻じ曲げる超常の力を宿していた。我々はその生物を鬼と名付けた。

方舟の記録　参

鬼という異形の存在は体内に無数の魂を宿している様だった。その中に　一際力強い輝きを放つ魂　御魂があった。長い時の中で人々の願いを蓄積し　超常の力を発現するまでになった祈りの結晶。鬼はそれを使って時の扉を開き　時間を往還しているものと思われた。鬼を捕獲し　この力を手にすれば　人は神になれるだろうか

方舟の記録　四

奇稲田機関に衝撃が走った。瑞穂の国の科学者が捕獲した鬼を兵器と成し　高天原の都を襲ったのだ。その破壊力は凄まじく　一瞬にして高天原の艦隊を打ち崩した。このままでは我々は滅びる。取れる選択は唯一つ。時を越える力を手に入れ　敵の計画を打ち破る。それが禁忌の道だと知りながら　我々は進むしかなかった。

方舟の記録　伍

実験は失敗に終わった。鬼門を制御する月読の円環は砕け　中から無数の鬼が現れた。我を忘れた獣の群れが人々に襲いかかる。時間が破壊され　事物の収束が解けていく。人は神ではなかった。そんな事さえ私たちは忘れていた。群れを率いる巨大な大蛇が　瑞穂の国の艦隊を一瞬で呑み込む。その牙は　もうすぐ高天原に届く

方舟の記録　六

実験の失敗は偶然ではなかった。あの男が円環を自壊に追い込み　鬼門の中から鬼の群れを引きずり出したのだ。何故とは問わない。男にはそれを為すだけの理由があった。だが　人にどのような罪があろうと　滅んでいい法はない。我々は持てる知識の全てを注ぎ込んで反攻に出た。そして　万が一に備えて方舟計画の発動を準備した。

方舟の記録　七

旗艦皇御軍が沈んでいく。脱出の道は断たれた。あの鬼を滅ぼす他に　人が生き残る術は無い。だが　どうすれば大蛇に勝てるのか誰も知らないのだ。私は生まれて初めて神に祈った。天地に生きる全てを守ってくれと。だが願いが聞き届けられる事は無い。方舟の光が又一つ　深い闇の中に消えた。

方舟の記録　八

草薙ノ剣の封印結界が大蛇を捕らえた。方舟を沈める業火も　時を越える力も　全ては土塊の中へと姿を消していく。長き戦いの果てに勝利は訪れた。だが　高天原は滅び　巨大な鬼門に姿を変えて全てを飲み込んでいく。鬼はそこから時の彼方へ逃げ去るだろう。闘いはまだ終わっていない。未来の子供たちに伝えなければ

方舟の記録　九

鬼を追って戦士たちが旅立つ。人の手に残された僅かな希望を遠い未来に受け渡す為に　方舟計画が発動された。鬼を倒す方法を携えて　方舟の戦士たちが時間流を越える。二度とは戻れない道を　記憶を失いながら進む。それがどれほど過酷な旅であるのか私には想像もつかない。ただ私は祈る。彼らに英雄の導きあれと

方舟の記録　拾

遠い過去から遠い未来に向けてこの記録を残す。記録を開く鍵は方舟の戦士に託した。もしこの記録を読む者があるなら　一つだけ伝えたい事がある。あなたたちに全てを背負わせてすまなかった。そこは住みよい場所だろうか。暖かな陽の光は差しているだろうか。穏やかな西風は吹いているだろうか。私は祈る。その地が真秀場の地で或る事を