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雨傘ねこ|エッセイ
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雨傘ねこ
ファミコンを買うか、スーファミを買うか悩む
前回の記事:私とゲームの出会い
こつこつとお小遣いを貯め、ファミコンとソフトを購入できるくらいの額になった時、私は小学6年生になっていた。
しかし、世間では、すでにスーパーファミコンが発売されていたのだ。
私は悩んだ。
スーパーファミコンは、ファミコンより1万円ほど高い。
当時スーパーファミコン本体は25000円、ソフトは1万位した。
悩む私に、父が言った。
「どうせやったら、新しいの買ったほうがいいんちゃう?」
暗闇の中、目の前に、明るい光が差した。
禁断のお年玉貯金に手を出した。
これだけは、大人になるまで使わないと決めていたのだが、母に頼みこんでお金をおろして来てもらった。
私が狙うは「スーパーファミコン本体」と「スーパーマリオワールド」だ。
スーファミを買うなら、絶対にスーパーマリオワールド! と決めていた。
買いに行く前日、ワクワクして寝れなかったのを覚えている。
たしか買いに行ったのは土曜日で、父の運転する車に私と母が乗り込んだ。
大金を入れたお財布を私は握りしめた。
悪夢が……。
私は、有頂天でお店に入った。
そして、スーファミ本体と、スーパーマリオワールドを手にレジへ向かう途中、父が言った。
「これにしろ」
手渡されたのは「ビッグラン」。レースゲームだ。
しかも、1人プレイ用。見たことないゲームだった。
「マリオ買うから、それはイヤや」
「これにしろ」
父は言い出したらきかないところがある。
それに、当時は父親のことを怖いと思っていた。
へんな汗が出てくる。
母は「○○(私の名前)の、ほしいの買ったらいいやん」と言ってくれたのだが。
父「これにしろ」
私はこの後の事を覚えていない。
記憶があるのは、家に帰ってからだ。
私は、父に歯向かうことができず、スーファミ本体とビッグランを買って帰っていた。
無表情で、箱を開け、テレビにつなぎ、無表情でビッグランを操作する。
涙が止まらなかった。
こんなゲームいらへん。こんなんやったら、漫画いっぱい買えばよかった。
どうして「絶対にビッグランはいらない、マリオを買う」と強く父に言えなかったのだ。
私は、スーファミの電源を切って、布団に入って泣いた。
今思い出しても、腹が立つ。
父はゲームをやるわけでもないのに、なぜあの時ビッグランを私に買わせたのだ。
ちなみにビッグランはこれ。
渋いぜ。
今後、父と買い物には行かぬと、心に決めた。
夜、母が私の部屋に入って来た。
泣いている私に母が「明日マリオ買いに行こう」と言ってくれた。
また、さらに泣いた。
ついに マリオを買う
次の日、母と2人で「スーパーマリオワールド」を買いに行った。
お金は母が出してくれた。
たぶん母はもう忘れていると思うけど、マジ感謝。
それからは、マリオづけの毎日が始まる。
手汗、わき汗を、かきながら、テレサから逃げるマリオ(私)。
当時はまだ、マリオをジャンプさせるため、ボタンを押した時に、私も一緒に体が動く感じだったw
半年くらいかけて、裏面も行けるようになった。
本当に夢中になったゲームである。
余談ではあるが、中学に入って友達にスーファミを貸したのだが、1コンも2コンもBボタンが凹んで返って来た。
Bダッシュ、めっちゃ力強く押したんやなwと思った。
私は、連打できる、コントローラーを買いに行った。
私とゲームの出会いは、こんな感じ。
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